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日々を紡ぐ

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「経験を、みんなと共有してね。
自分の中だけにしまいこまないでね」

僕が電話でフランスに行く話をすると、
おばはこうおっしゃった。

膠原病という難病を患い、
今まで何度もいのちの危険にさらされ、
その夜電話で話したときも、
手術後のリハビリをしていた病院からだった。

それでも、
会うたび、お話しするたびに、
まわりを明るく照らす。

おばは、そんなひとだ。

「共有」

僕は、ひとが興味を持って聴いてくれるような話をなかなかできないし、
相手があまり楽しそうでないと、
いつも自分をひっこめて、
聴き役にまわることが多い。

いま、ブールジュの駅で、
2時間後のパリ行きの電車を待っている。

そばでは、多分聾唖者の方たちが、
手話で会話をしている。

相手の目をしっかりとみて、
表情豊かに、一生懸命に
自分の気持ちを伝えている。
そして、
相手のことばを受け止めている。
おお、
スマホのテレビ電話で
手話を使って会話しているひとも!

そばで見ていて、なんだか
自分のちいささが恥ずかしくなった。

なにを卑屈になってるんだ。
もっと自分を活かせよ。
僕は、声だって表情だって、
ちゃんと持っているじゃないか。

「あなたに伝えたい」

そういう気持ちで、
目の前の相手と、
まっすぐに向き合おう。

そうすれば、
きっと、伝わる。

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by january_4stars | 2018-02-12 01:02 | Comments(0)

日々思うこと 感じること