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日々を紡ぐ

たまねぎ

子どもの頃

幼稚園の夏のキャンプで



キャンプファイヤーを囲みながら


みんなで歌った 

「くいしんぼうのゴリラ」の歌


ゴリラが

たまねぎを食べようと

たまねぎの皮をむくのだけれど

やりすぎて

最後には


食べるところがなくなってしまう

そんな うた










先日

町田にて

遅めの昼ごはんを食べようと 

大戸屋に入った

驚いた 

注文を


タブレットを通じてするようになっていた




「寂しい・・・」



そう思った

付き合いでごくたまに行く

チェーンの居酒屋では


ごく普通にタブレットが置いてある

けれど 

ああいう店に一人で行く人は

あまりいないだろう


言葉が行き交うことのない店内


僕も

店の人も

何も話さなくて済む

コスト削減

無駄を省く


そんなふうにいろんなものを無くして


そうして出来た時間で

果たして


なにをしようというのだろうか





指先で画面に触れば


誰かが荷物を届けてくれる時代


でも

その荷物を運ぶのは


あくまで生きた人間だ






生身の人間とは付き合いたくない

面倒は嫌

触れ合うのも嫌

ぶつかり合って

傷つくのも嫌

でも 

寂しいのも嫌

自分の足で立つ勇気も

覚悟もない

だから とりあえず

寄り集まって

楽しいだけの関係で

薄っぺらい関係で行きましょう

笑っていましょう

そうすれば

自分の弱さと

向き合わずに済むから






そんなふうにして

いつの間にか

なんとなく

生きそびれたまま

人生を終える



楽かもしれない

でも


なんて退屈で

つまらない一生ではないですか

そんなの



誰かを好きになって



死にたくなるほど惨めな思いをしたり


馬鹿みたいに必死になってしまったり


情けないほどに 心が揺れたり





それでも


誰かを求めずにいられない

ダサくても かっこ悪くても

僕は


その方が いいや


そのほうが

どれだけ人間らしいだろうか




♪くいしんぼうのゴリラが 

たーまねぎー を みーつけた

かーわーむいて かーわーむいて

かーわーむいて かーわーむいて・・・


食べるところが なくなったー


え〜〜ん






人間臭さを

大切にすること

人間は

スマートな生き物じゃない



流れに逆らう船みたいに

自分にとって

失ってはいけないものを

僕は 胸の奥で

守り続けるのです


たまねぎ_d0355702_22093902.jpg



by january_4stars | 2018-07-22 22:10 | Comments(0)

日々思うこと 感じること